「運動中に脚に痛みが走り、継続が不可能になりました。多分肉離れだと思います。来週の試合に出たいのですが、間に合いますか?」時々、こういうお電話、ご相談を受けます。運動中に筋肉に痛みが走る原因はいくつかあります。筋肉の痙攣が起こす痛み、筋肉の繊維の損傷からくる痛み。肉離れと言われるものは後者にあたります。数多くある筋肉の繊維が部分断裂を起こしたものを「肉離れ」と呼ぶことが多いです。
さて、今回の方は大腿部の前面の上部の痛み。患部の陥没や紫斑、著しい筋力の低下、腫れなどは確認できません。筋肉の部分断裂が起きてると、そうはいきません。しかも、大腿部の前側、この時点で肉離れの可能性は低くなりますね。肉離れは大腿部の裏側、ふくらはぎなどの裏側に圧倒的に多い症例。この方は痙攣に近い症状と思われます。しかし、痙攣というものを軽視してはいけません。酷いものだと、筋繊維を傷つける事もあります。アイシング、電療、鍼、テーピングで対処。3日間は安静を促しました。
もし、みなさんが運動中に痛みを感じたら、即、運動を中止し、安静を保ち、アイシングをし、専門医に相談してください。プレー中だと、神経が高ぶっていて、継続が出来てしまうことも多いです。違和感を感じたら是非、プレーを中断してください。大けがに繋がりますよ。
スポーツの秋! 体を動かすには良い季節です。しっかり準備をしてから運動してくださいね。